CDK8
遺伝子名: CDK8
| 疾患名 |
Intellectual developmental disorder with hypotonia and behavioral abnormalities
|
|---|---|
| 登録人数 | 1~3名 |
| 登録施設 |
東京都立小児総合医療センター
|
| ピアカウンセリング | 希望する |
| 関連情報 |
CDK8遺伝子について、みなさんと考えたいこと
はじめに
CDK8遺伝子の変化が病気と関係していることが初めて明らかになったのは2019年のことです。このときには、世界で12人の患者さんの情報が発表されました。その後も少しずつ症例が追加され、現在までに確認されている患者さんは数十人程度とされています。近年、染色体や遺伝子を詳しく調べる検査技術が進んできているため、今後もこの病気と診断される方は増えていくと考えられています。
どういう症状があるの?
この体質をお持ちの方では、成長や発達、体の特徴などについて、気をつけたほうがよい特徴や症状がいくつか知られています。以下にご紹介する内容は、限られた報告や研究をもとにまとめられた情報で、すべての症状を網羅したものではありません。あくまで「この体質の方にみられることがある傾向」としてご覧ください。また、同じ体質を持っている方でも、症状のあらわれ方や程度には個人差があります。すべての方に同じような症状が出るわけではありません。この情報は、「どんな症状が出る可能性があるのか」を事前に把握しておくためや、実際に見られた症状がこの体質と関係しているかを医師と一緒に考える際の参考として役立ててください。
気をつけた方がよい症状
発達
発達はのんびりしていると言われ、その程度は様々です。この症候群に関する情報は限られているため、「何歳ごろにできるようになるか」といった明確な目安は、まだはっきりとわかっていません。多くの方でひとり歩き(独歩)は可能になると言われますが、開始時期には大きな幅があります。また、言葉の発達がゆっくりなお子さんも多く、小学生の年齢になっても言葉が出ない、または限られた表現にとどまるお子さんも少なくありません。お子さんの発達を見守りながら、療育(発達支援)が提案されることもあります。
成長(身長・体重・頭の大きさ)
身長や体重、頭の大きさは、やや小柄なお子さんもいますが、大きく標準から外れている方は少ないようです。定期的に成長の記録をつけることが重要です。
神経の症状
筋肉に力が入りにくい「筋緊張低下」がみられることがあり、発達がゆっくりだったり、母乳やミルクの飲みにくさ、呼吸のしにくさなどにつながることがあります。筋緊張低下の影響による姿勢の不安定さ、体の動かしにくさから、将来的には側弯症(背骨が横に曲がる)、関節拘縮(関節が硬く、動かしにくくなる)などが問題になることがあり。必要に応じて整形外科やリハビリの先生と連携します。日常生活の中で気になることがあれば、担当の先生にご相談ください。
行動面での課題
多動(じっとしているのが難しく、興味のあるものを見つけると急に動き出す)、集中が続きにくい「注意の散りやすさ」、など、行動面での特徴がみられることがあります。お子さんが生活しやすいように周囲と協力し、生活環境を整えることが大切です。
心臓の症状
約半数の方で生まれつきの心臓病:先天性心疾患を合併します。心臓超音波検査などから先天性心疾患が見つかった場合、循環器科の医師に診てもらい治療方針を相談します。また、CDK8遺伝子の研究から、心臓の筋肉に影響が出る可能性があるようです。現時点では人の症状に対する結論は出ておりませんが、今後の研究によっては、心臓の定期的なチェックが勧められるようになる可能性があります。
その他の症状
生まれつきの腎臓の形の違い、てんかん、なども合併症として知られています。
どういうふうに家族へ遺伝するの?
この体質は、常染色体顕性(優性)遺伝というパターンで伝わることが知られています。多くの場合、新生変異(精子や卵子が作られる過程で偶然おきた遺伝子の変化)によるものであり、誰のせいでもありません。この場合、次子再発率(同じ体質をもつお子さんを妊娠ごとに授かる確率)は、一般頻度と同じと考えられます。ただし、一般的に遺伝子の違いにより発症する症例では親子間でも症状の種類や重さが大きく異なる場合があることが知られており、子がもつ遺伝子の変化を、親も持っているにも関わらず、親の症状は軽微なため気づかれていない事例があります。この場合次の妊娠で同じ体質を持つ子を授かる可能性は50%と見積もられます。
遺伝に関するお話を希望される方は、遺伝カウンセリングにて対応できますので、ご相談ください。
遺伝に関するお話を希望される方は、遺伝カウンセリングにて対応できますので、ご相談ください。
利用できる社会資源はあるの?
*本ページの内容は、掲載時のものです。今後、新しい情報が得られたときは、適宜情報をアップデートしていきます。


指定難病や小児慢性特定疾患といった助成制度にも登録はされていません。伴う症状や、その程度に応じて何らかのサポートを受けることができる場合があります。社会資源の活用については担当医に、ご確認ください。